<楽天1-4西武>◇8日◇Kスタ宮城
楽天星野仙一監督(64)が8日、就任以来最大のカミナリを落とした。本拠地で行われたこの日の西武戦も打線が低調。先発帆足を崩せず、6回に25イニングぶりの得点となる中島のソロ本塁打で1点を返すのがやっとだった。今季初めての同一カード3連敗で借金2となり、試合後のミーティングで「お前たち、東北の方々に何て言ったんだ!」と大激怒した。苦労の中で温かい声援をくれるファンに対し、闘争心を前面に出すよう厳命した。
星野監督は1度会見場に入ったが、通路で待ち受けたカメラマンのシャッター音に反応した。「やめだ」ときびすを返し、ドアを右足で蹴り上げクラブハウスへ直行した。ミーティングでは約5分、たまりにたまっていたマグマを放出した。
星野監督
お前ら、東北のファンの前で、何て言ったんだ!
闘争心が足りない!
もっと気持ちを出せよ!
負け方が悪すぎるんだ!
張り詰めた空気が充満した。山崎が「久々にあんな監督を見た。中日時代みたいだった」とおののくカミナリを、星野監督は試合前からにおわせていた。練習中に突然雷鳴がとどろき、Kスタ周辺に大きな落雷があった。土砂降りの中、監督は仁王立ちで打撃練習を見つめ「オレのカミナリはまだ落ちていないぞ」と、バリトンボイスでつぶやいていた。数時間後、西武に同一カード3連敗を食らい堪忍袋の緒は切れた。
3試合で西武が繰り出した投手は、たった4人。問題はチーム打率2割2分7厘というバットにある。「打てない」と言われた昨年同時期より、チーム打率は2分6厘、総得点で37点も下がっている。「ファーストストライクから積極的に」「くさい球はカットして粘れ」「見逃し三振NG」というオーソドックスな指示が土台。だがこの指示が「矛盾している」と困惑する選手もいる。この日も帆足のファーストストライクを見逃す場面が目立った。失敗を恐れず、状況に応じたセオリーに忠実であれば、兆しは見えてくるはずだ。
3連戦でエラー4個だが、記録に残らない守備の破綻はめじろ押し。軽いプレーと嘆かれても文句は言えない。東北には、楽天選手たちの「勇気を与えたい」の言葉を支えにしている人がたくさんいる。監督の叫びには「男の約束は果たせよ」というメッセージも込められている。【宮下敬至】



