<中日4-0日本ハム>◇26日◇ナゴヤドーム

 交流戦好調の中日が2位に浮上した。4番和田一浩外野手(38)が3回、バックスクリーン左横に突き刺す4号2ランを放つなど、3打数2安打と大暴れ。4-0の完封勝ちを導いた。打撃フォームの試行錯誤が打撃不振につながっていたが、交流戦は3割1分と復調。首位ヤクルトの背中に手をかけた。

 弾丸ライナーがバックスクリーン左横に飛び込んだ。今季4号2ランだ。和田らしい、スピンの効いた打球。3回2死走者なしから、3番森野がセンターオーバーの二塁打でチャンスを演出。昨季MVPの4番は、日本ハム、ケッペルの初球の変化球を振り抜いた。

 和田

 高さが低かったのでどうかなと思ったけどね。これまでクリーンアップが機能していなかったのでもぎ取らなきゃいけないと思って打席に入りました。

 悔しさを晴らした。前日25日はダルビッシュの投球術に翻弄(ほんろう)され、08年以来3年ぶりとなる1試合3三振を喫した。日本を代表する投手相手とは言え、さすがにショックを受けていた。

 和田

 昨日(25日)はさすがに自分自身、へこみました。その分、今日やらないとズルズルいくなと思っていた。今日は球場に来るときから何とかしようと強い気持ちだった。

 開幕当初は苦悩する日々も続いた。交流戦まで打率は2割1分3厘。「ストレスかな」と苦笑いで振り返ったが、疲れから一時、体重も減った。だが、この日は1回にも中前打を放っており、3打数2安打。本来の姿を取り戻しつつあり、交流戦の打率は3割1分と3割台に乗せた。

 和田

 これまでストレスのたまるようなプレーをしていた。これから1つでも多く勝ちに貢献できるバッティングをしたい。

 08年から3年間、交流戦で打率3割6分8厘と驚異的な数字を残してきた。今年もそんな気配が漂ってきた。大黒柱の復調とともに、中日に勢いが出てきた。【桝井聡】