<ロッテ4-6オリックス>◇24日◇QVCマリン

 計算ずくのドタバタ勝利やん!?

 オリックスが対成瀬の連敗を10で止めた。23戦目で初めて2ケタ10安打を浴びせ、5回5失点でKO。会うたび黒星をくれた天敵からやっと白星をもらった。「今日は大きいよ。成瀬やったから。昨日もミーティングやってな。ずっと負けてたしな」。岡田彰布監督(53)のテンポのいい関西弁は上機嫌の証しだった。

 試合前から吹き荒れた強風に「今日は大変なプレーが出そうや」と予告した。3回にT-岡田の逆風に押し戻される“ご当地ポテン安打”で先制するなど5回までに5点をリード。「大変な」のはここからで、6回に先発寺原が突然の乱調。「この風やし神経使って投げた思うけどな…」と岡田監督。続けて、球審へ投手交代を告げる前にリリーフカーに乗った吉野が三塁ベース横に到着してしまうハプニングも発生。おまけに一時1点差に迫られる始末で、冷や汗ものだった。

 でも、なにせマリンの成瀬に勝つのは初めてだから何でも許せる。岡田監督は「もうここ(の球場)はよう分からんわ」と笑った。寺原は7勝目、後藤は開幕以来の2号2ラン、3打点の李承■は打率2割到達。天敵に3年ぶりに土を付け、勝率5割復帰と、リーグ再開戦で気持ちいい数字を並べた。【押谷謙爾】※■=火へんに華