<オリックス6-4ロッテ>◇28日◇京セラドーム大阪

 オリックス版いてまえ打線が今季最多タイ1試合3発で全6得点を挙げ、逃げ切った。近鉄ユニホーム復刻企画の最終日。かつて年間239本塁打の日本記録を打ち立てた猛牛打線の系譜に連なる姿をファンに示した。ロッテには18安打されたが、打ち合いは猛牛ペース?

 依然としてノーコメントの岡田彰布監督(53)もベンチ裏を胸を張って歩んだ。

 2回に竹原直隆外野手(31)がロッテ小野から先制の1号2ランを放った。開幕後にトレードされた古巣相手の1発。「自分をこの世界に入れてくれ、育ててくれた球団。少しは恩返しできたのかな」。右の和製長距離砲が新天地で1年ぶりのアーチを描くと、4回はアーロム・バルディリス内野手(28)が2戦連発のソロ。さらに6回は李承■内野手(35)の3ランで突き放した。「すごく歴史あるチームのユニホームで力をもらったし、CSに向けて頑張りたい」。前回12日~14日の近鉄復刻イベントでもサヨナラ2ランを放った左の大砲が自信を深めた。

 前回近鉄ユニホームを着た12日からの西武戦以来、4カードぶりの勝ち越しで4位に浮上。近鉄の戦闘服では4勝2敗と企画は成功した。明日30日からはソフトバンク、日本ハムの2強と6連戦。2週間前の同じ6連戦では全敗だった。CS争いの正念場で“VTR再現”だけは許されない。【押谷謙爾】※■は火ヘンに華