<パCSファーストステージ:日本ハム1-8西武>◇第2戦◇30日◇札幌ドーム

 日本ハム・ダルビッシュ有投手(25)が今オフにポスティングシステムを活用してメジャー挑戦する可能性が高いことが30日、分かった。今季最終戦となったこの日、注目の自身の去就について「まだ何も決まっていません。特にコメントはありません」と明確な方向は示さなかった。だが複数の米球界関係者らによれば、既に水面下で準備を進めているもよう。ポスティングに踏み切る見通しでいるという。

 昨オフから取りざたされてはいたが米球界関係者は「今年は、昨年とは違う」と、ダルビッシュ側の動き、情報を得ているという。球団側は来季以降も必要な戦力、今後のチームの軸になる人材として高く評価をしているが、ダルビッシュ本人からの申し入れがあれば、受け入れる方向性。25歳と若いが、北海道へ04年に本拠地移転後の地域密着、成功した球団のイメージ一新の功労者であるため尊重する見込みだ。

 ダルビッシュ側が意思を固めた場合に球団側と協議して正式決定の運びとはなるが、今後クリアすべき部分も多いのも実情だ。ダルビッシュ本人は入団以来、日本球界、球団に強い愛着を持っており、かねて米球界に特別なあこがれを持っていないことは事実。ただ周囲からは米挑戦を勧める声が多いこともあり、心は揺れているもよう。残留の選択肢も含めて苦悩することは必至なだけに、予断を許さない側面もある。

 今オフの米FA市場は先発投手が手薄なだけに、最終決断に注目が集まることになりそうだ。