優良助っ人列伝の仲間入りだ。阪神はランディ・メッセンジャー投手(30)と28日に米国ネバダ州リノ市内のホテルで来季契約を結んだと発表した。2年目は球団に選択権のあるバイアウト付きで、推定年俸は150万ドル(1億12500万円)。今季年俸4000万円から3倍以上の大幅アップだ。

 メッセンジャーは「契約が終わってすごく感激している。日本が大好きな家族もすごく喜んでくれている。来シーズンは200イニングを目標にチームの優勝に向けて頑張りたい」コメント。2年目の今季、25試合で150イニングを投げ12勝7敗、防御率2・88の好成績を残した。

 バイアウト付の2年契約とはいえ、これで来日4年目も視界に入ってきた。在籍4年以上の阪神外国人投手の代表格にジェフ・ウィリアムスの7年があるが、先発タイプでは93~98年の郭李建夫以来、欧米系では87~90年のマット・キーオまでさかのぼる。来季も活躍すれば当然、球団は4年目も契約を更新する方針。一昨年は解雇危機にも陥った右腕が、ジャパニーズ・ドリームをつかもうとしている。

 12月に入ると昨年自宅に設置した手作りマウンドで肩づくりを始めるという。「今年の気持ちを忘れず2月1日からの沖縄キャンプに備えるつもりだよ」。進化するビッグメスに来季も大暴れの予感が漂う。マートン、ブラゼル、スタンリッジの3助っ人とも合意。新井、鳥谷ら去就が流動的だったFA組の残留も決まった。和田阪神がまずは内から、戦う態勢を固めた。【松井清員】