今オフ表彰ラッシュの楽天田中将大投手(23)が「らしい」タイトルをゲットだ。日本ハム斎藤佑樹投手(23)と初めてプロの舞台で投げ合い完投勝利した9月10日、本拠地Kスタでの試合が「ジョージア魂大賞」を受賞。選考委員、ファン両面から最も支持を受けた。

 11年シーズンあまたのプレーから、一番印象に残る試合としてピックアップされた。田中は「野球ファンの方々から望まれていた。心に残る試合になり、うれしく思います」と素直に回顧。「プロの先輩として勝たないと、何言われるか分かりませんし。死ぬ気で投げましたよ」と続けた。「高校の時は勝てなかった。負けたくない相手です。来年もまた、投げ合うことがあると思います。その時は、よろしくお願いします」と、壇上の日本ハム栗山新監督に頭を下げ笑った。

 高い壁としてそびえ立つ。「因縁の対決、ですからねぇ。絶対勝ったろう、って。気持ち入りますよ」と風格を漂わせ「個人としては最高だが、5位に終わってしまった。日本一を目指してチームを引っ張っていくことを心に置きます」と大局を見た。ペナントの雌雄を決する試合で佑ちゃんに投げ勝つ。12年魂のシナリオはできた。【宮下敬至】