西武中村剛也内野手(28)が7年ぶりにバットを変更する。ヘッド部分の最大直径約6・7センチを使用してきたが、約0・2センチ(2ミリ)細くする。規定改正で来季から上限が6・6センチとなるため、対応が今オフのテーマ。重さが異なる3種類を自主トレで試しており「これからですね」と本腰を入れて取り組んでいる。

 太いヘッド、細いグリップの特徴から形容される「鬼の金棒バット」を7年愛用してきた。太さが違えば、微妙なバランスにも影響するため、今は試行錯誤の段階だ。用具提供するエスエスケー社は、長さが33・5インチのままで、重さを従来の920グラムのほかに930グラム、940グラムを用意。ヘッドを細くする分、重さを増やせば飛距離は出るが、関係者は「打者にとって、こだわりの強いバットを変えるのは、意外と簡単なことじゃない。本人の感覚でしかわからない」と話した。

 今年導入された統一球を豪快に克服した本塁打キングも、商売道具への感覚は繊細だ。今春キャンプ前には、飛ばないボール対策に0・5インチ長いバットを試したが「しっくりこない」と元に戻し、結果を出した。来季は、こだわりバットと決別し、新型で日本記録に挑戦する。【柴田猛夫】

 ◆バットの直径

 1月13日に行われたプロ・アマ合同の野球規則委員会で改正された。木製バットの最大直径を従来の2・75インチ(7センチ)から、MLB公式ルールに合わせて2・61インチ(6・6センチ)とすることが決定。今年1年間は猶予期間とし、来年から適用される。