楽天ドラフト2位の釜田佳直投手(18=金沢)が“岩隈本”をキャンプに持ち込む。28日、新人合同自主トレ全日程を終了。マリナーズに移籍した岩隈の21番を継ぐ右腕は「本屋で岩隈さんの『投球革命』を見つけたんです。我慢して、まだ読んでません。久米島に持っていきます」と、2年前に岩隈が経験や野球観を書いた新書を挙げた。

 読書が趣味となったきっかけは高2の夏。1年秋からエースナンバーを背負ったが、同年秋、2年春、夏と3大会連続でサヨナラ負けした。「ショックでした。なんで終盤に打たれるのか。自分を見つめ直そうと」と、野球部の先輩が読んでいた桑田真澄氏の「心の野球」を手に取った。さらに巨人原監督の「原点」も読破。その後、高3で春、夏と甲子園連続出場。「勉強になります」と、野球本を中心に月1、2冊ペースを続ける。

 合同トレではブルペン入りを避け、じっくり練習した。2軍からスタートするが、「キャンプがゴールじゃない」と焦りはない。この日、21番の先輩は海を渡った。「自分も一生懸命、頑張ります」。先輩に近づくため、著書でエース哲学を学ぶ。【古川真弥】