<オープン戦:オリックス3-11中日>◇11日◇京セラドーム大阪

 守道竜が2試合連続2ケタ得点で、岡田オリックスに連勝だ。昨季は12球団一の低打率に泣いたが、1番荒木雅博内野手(34)、2番井端弘和内野手(36)が出て3番森野将彦内野手(33)が返すパターンが復活。連日の大勝を導いた。昨季はかみ合うことが少なかったこのトリオがよみがえれば、強竜打線もよみがえる。キャンプから貧打で渋い顔続きだった高木守道監督(70)も、やっと晴れ間のえびす顔だ。

 昨季12球団一の低打率に泣いた貧打がウソのようだ。打ちも打ったり19安打で11点。2試合連続2ケタ得点は07年5月以来。強竜打線がお目覚めだ。1、2番のアライバが出て森野が返す。昨季はあまり機能しなかった得点パターンが完全復活した。

 高木監督

 どうやったら6、7点取れるかと思っていたけど、まあベテランが打ちゃあ簡単なことやね。らしいヒットも出だした。

 打線が湿り、キャンプから渋い顔が続いた竜の将を初回で左うちわにさせた。先頭荒木がフィガロから右前打し、続く井端はしぶとく見極め四球出塁。さらに森野の初球、荒木が三盗を決めた。もうフィガロはグラグラだ。ここで森野が外角スライダーを左前にはじき返す一気の攻め込み。電光石火で先制点を刻んだ。

 森野

 逆方向にしっかり打てて良かった。真っすぐも変化球も対応できている。いいんじゃないですか。

 中でも大きいのは打点源となる森野の復活だ。昨季は打率2割3分2厘など、レギュラー定着後ワーストの成績に終わった。「道具は変えない。変えるのは自分自身です」。悲壮な覚悟でキャンプに臨み、徹底的に振り込んだ。統一球を意識し過ぎるあまり、打撃が小さくなっていた。その反省から今季は持ち味の豪快な打法、好調時の打法に原点回帰。ついてくる結果が手応えを自信に変え始めた。

 森野

 でもまだ半信半疑だから、もう少し(フォームを)固めていきたい。

 4回にも荒木が四球、井端が中前適時打と続いて1死一、三塁のおぜん立て。ここでもしっかり、2打点目の中犠飛を打ち上げた。オリックス2連戦は4安打5打点の大活躍。機能した1、2番をしっかり生かし、連日の大勝を演出した。

 荒木

 (1安打2出塁2得点)まだ少しずつ。これからですよ、これから。

 井端

 (2安打3出塁1得点)ランナーを置いてチャンスでつながっていくと、得点になりますよね。僕もヒットコースに飛んでるということは、いいということじゃないでしょうか。

 3年ぶりの二遊間入れ替えで、気持ち新たな2人も手応え十分。これで4番山崎、5番和田と続く打線が迫力を増す。12球団一の貧打線が強竜打線に生まれ変わる勢いだ。【松井清員】