<オープン戦:西武3-4ヤクルト>◇25日◇西武ドーム
ヤクルトが「仮想内海」打線で、41年ぶりのオープン戦優勝を決めた。開幕戦(30日)に先発予定の巨人内海を攻略するため、昨季1度も1番経験がない田中(10年は17試合)をトップバッターに、「ポスト青木」として、1番をほぼ勝ち取っていた上田を2番に据えた。
これまでと1、2番を逆にした新打線が、1回からはまる。田中がフルカウントから四球を選ぶと、上田の右前打で三進。犠飛で先制のホームを踏んだ。3回はVTRを見るかのように、四球、バスターエンドランで無死一、三塁とチャンスを広げ2点につなげた。小川淳司監督(54)は「今日はうまく機能した。対内海として、そうなるかは別にして、最善の方法を考えていきたい」と手応え十分だった。
オープン戦最終戦。試合前から指揮官は、開幕戦のオーダーを熟考していた。巨大戦力を倒すには、1、2番の出塁は欠かせない。田中は対内海、通算66打数24安打の打率3割6分4厘、昨季は8打数5安打と好相性を誇る。一方の上田は左投手に対しては、まだ不安が残る。内海が相手なら「1番上田」が出塁しても単独盗塁は難しい。田中は犠打になる。相性を考えれば、果たしてそれは最善の策なのか。新たなオプションをテストするには、この日しか残されてなかった。
田中は「やることは変わらないです。1番でも7番でも状況を見てアジャストしたい」と言う。つなぎ役をこなした上田は3安打2盗塁と持ち味を発揮した。
新たなオーダーや選手を試しながら、結果的につかんだ優勝。小川監督は「まったくこだわらないです。気が緩むとは言わないけど、開幕に向けて引き締めないといけない」と言った。試合後、喜びは一切見せずに、1点差に迫られた直後の5回無死二塁から、上田が三盗失敗した場面を「絶対にしてはいけない」と断じた。勝って反省を忘れず、30日に向けて準備を進めていく。【前田祐輔】




