マー君が初の開幕戦の勝利を予告した。プロ野球は今日30日、セ、パ両リーグが同時開幕し、ナイター6試合が行われる。2年連続の沢村賞に挑む楽天田中将大投手(23)は、本拠地Kスタ宮城でのロッテ戦に先発。前日29日の練習を終えると「大事な試合となると思うので勝ちます」と力強く宣言した。球団創設8年目で初めて迎える本拠地開幕戦で、自身初の開幕投手の大役を全うする。

 田中の言葉はシンプルだった。Kスタ宮城でキャッチボール、ダッシュなど前日練習を終え、開幕戦への意気込みを聞かれたときだ。「ファンの方も注目してくださると信じています。今シーズンのスタートなので、本当に大事な試合になりますので」と言い、一呼吸置くと「勝ちます」と言い切った。直球ど真ん中の予告勝利。自信がなければ決して口に出来ない4文字の理由は明快だ。

 田中

 勝ちたい、じゃなくて、勝つんで。勝たないといけないので言い切りました。勝ちたいと言うのは好きじゃない。勝つ、と自分に言い聞かせています。

 初めて迎える仙台での開幕戦を「球団の歴史に残る試合」と表現し、「残念な結果に終わるのは嫌」と、はっきり言った。18日の練習試合オリックス戦(静岡・草薙)で背中を痛めるアクシデントもあったが、「大丈夫です。ご心配をおかけしました」と不安とは無縁だった。緊張とも無縁だ。「明日が楽しみです。どちらかというとワクワク。プレッシャーは感じていません」と口元をゆるませた。

 リラックス出来ているから、大役を前にしても「勝つ」と言えるのかも知れない。だが、つい最近、極度の緊張を味わっている。10日の震災復興支援試合。初めて侍ジャパンの18番を背負い、台湾戦に先発した経験は「今までに味わったことのないものだった」という。2回1失点の結果から「緊張はパフォーマンスを妨げる。緊張を解くには、腕を振るしかない」と学んだ。開幕を前に、さらに一皮むけていた。

 田中の「勝ちます」発言を聞いた星野監督は「当たり前やないか」と笑った。自らも「地元開幕はファンが待ち望んだ時。勝ちます」とたくさんのテレビカメラを前に、同じ言葉を口にした。「必ず勝ってくれると信じている。明日はブルペンは休みになるだろう」と、エースの完投勝利まで予言した。

 開幕戦のチケットは、一般販売が開始された2月25日に完売した。約2万3000人の満員御礼は必至。心配された寒さも予想最高気温は19度と、杜(もり)の都にも春の気配だ。舞台は整った。田中は「僕は僕の出来ること、やるべきことをやる。普通にやりたいことをやれれば抑えられると思う。(捕手が)構えたところに球が行けば抑えられる」と締めた。チームの先頭を切って、お立ち台に上る青写真は出来ている。【古川真弥】