<楽天5-6ヤクルト>◇13日◇Kスタ宮城

 試合をひっくり返すヤクルト・ウラディミール・バレンティン外野手(27)の一撃が、夜空に舞い上がった。2点を追う9回無死二、三塁。フルカウントからのファウルは跳ね返って股間を直撃。痛みをこらえて、バットを振った。ファウルで粘って引き出した外角高めの直球。完璧にとらえた。

 バレンティン

 高めを待っていた。外野フライでも1点。後ろの宮本さんが好調なので、1点差になれば分からないと思って打席に立っていた。

 リーグ単独トップに立つ14号3ラン。前日は休日返上で練習した。バットスイングの軌道をレベルに振れるよう修正するため。今季初めての休日返上に、小川監督も「雰囲気が違う」と頼もしさを口にしていた。この日はミーティングまでは金髪頭だったのを試合前までにそり上げて来た。

 7回の打席では満塁のチャンスに三振し唇をかんだ。9回にチャンスで回ってきた時「挽回できるチャンスだ」と考えて気持ちを切り替えたという。良くも悪くもお調子者でリズムを乱すとなかなか取り戻せなかった男が、気持ちを入れ替え、身なりを整え挑んだ試合。野球の神様はしっかり見ていてくれた。【竹内智信】