巨人は２０日、都内の球団事務所で緊急会見を開き、今日２１日発売の週刊文春（６月２８日号）における原辰徳監督（５３）についての報道は名誉毀損（きそん）であり、損害賠償請求訴訟を起こす意向であることを発表した。＜巨人が発表した事件の経緯の抜粋＞

　（１）０６年８月、原監督の携帯電話に、プロ野球のある球団と関係のある者だと名乗る男から電話があった。約束の場所に２人の男が現れ、もう１人は会社員の名刺を出した。２人組は、女性の日記の一部のコピーを示した。８８年ごろの原監督（当時は選手）との関係が書かれており、他に巨人軍選手２人の名前も記されていた。

　（２）２人組は「これが表に出ないようにする。私に任せなさい。ただし金がいる」と言って、１億円を要求した。

　（３）原監督はゆすられていると思ったが、日記に出ていた２人の選手はこの時巨人軍のコーチとなっていた。自分のスキャンダルと合わせコーチの名前まで表沙汰になれば、球団にも迷惑をかけると怖れ、プロ野球界に関係ある人が「助ける」と言っているのだから任せようと、１億円の支払いに応じることにした。

　（４）原監督は知人から借金をするなどして現金を用意。数日後、監督の個人事務所の社員らに頼み１億円を２人組に届けた。２人組はその場で日記を裁断した。

　（５）０９年４月、０６年の事件関係者と名乗る男が球団事務所に電話をかけてきて、「原監督の手元にある日記を返してほしい。そうしなければ騒ぎを大きくする」と言ってきた。

　（６）球団幹部が原監督にただしたところ、０６年の出来事を明かし、球団は翌日、警視庁に届け出た。