2013年のWBC(ワールド・ベースボール・クラシック)の参加問題で、NPB(日本野球機構)とMLBを中心とする主催者のWBCIとの折衝が13日(日本時間14日)、ニューヨークで行われ、双方の意見は平行線をたどったまま、終わった。

 日本プロ野球選手会が主張するスポンサー権の帰属や収益分配率の見直しについて、主催者側は強硬に拒否。MLBアジアのジム・スモール副社長は「条件を変えるつもりはない。交渉は終わった。WBCはNPBを招待するもので選手会を招待するわけではない。今後はNPBと日本選手会の問題。日本が参加国に含まれることを願うしかない」と、あらためて強い姿勢を示した。

 成果を得られないまま帰国することになったNPBは、今後も選手会の説得を続け翻意を促す。国際関係委員長を務める日本ハム島田代表は「厳しい状況に変わりはない」と話す一方で「出場したいから模索している」と話し、粘り強く最良の着地点を探していく考えを明かした。帰国する15日以降、12球団で対応を協議する。

 選手会側も近く最終的な決断を迫られることになりそうだ。交渉結果を伝え聞いた選手会会長の阪神新井貴は遠征先の長野で「報告は受けているが、コメントはできない」と、話すにとどめた。あくまで不参加の意思を貫くのか。それとも、さまざまな影響を考慮し一転して参加へと傾くのか。来月から予選ラウンドがスタートする予定で、残された時間は少ない。