自主トレ案、公募します-。ヤクルト田中浩康内野手(30)が14日、埼玉・戸田のヤクルト戸田球場で秋季練習を行い、今オフに他競技に挑戦する「異種トレ」に臨むことを決断した。これまでも陸上、バドミントン、バレエなどさまざまな種目に挑戦して本職に生かしてきた。ポイントは野球につながる体幹強化。「こんなスポーツどうですか」の声、待ってます。

 今オフの田中のテーマは「ハイブリッド」。愛車もエコなハイブリッド車だが、本来は「異質のものを組み合わせて1つの目的を成すもの」の意味を持つ。野球×他競技で、本職野球のレベルアップとなれば最高だ。「スポーツは好きですし、すべては野球につながりますから」と、広い視野を持っている。

 今年1月にはバレエ教室に参加した。柔軟性などを高める練習に感銘を受けた。ポイントはすべてのスポーツの基礎となる体幹強化。もともと空手初段の腕前で、これまでも陸上、バドミントン、有田焼など、さまざまな「異種トレ」に挑戦してきた。さて、今季は。熟考を続けてきた中で、広く公募する案が浮上した。

 今季は五輪イヤーだけに、フェンシング、アーチェリーなどの五輪種目も候補になる。ロンドン五輪フェンシング、フルーレ団体で銀メダルを獲得した太田雄貴とは親交がある。「2月1日までだったら何でもやります」と、もちろん自主トレ期間であることが大前提。今季はレギュラーで唯一ケガでの離脱がなく、2割7分4厘をマークして初のゴールデングラブ賞に輝いた。さらなるレベルアップへ、あらゆる可能性を模索していく。

 現在は秋季練習中で、打撃強化などをテーマに精力的にメニューをこなしている。オフにはどんな姿を見せてくれるか。お勧めの案がある方は、球場などで本人に提案するか、郵便番号104・8055日刊スポーツ新聞社「田中浩康

 自主トレ」係まで。【前田祐輔】

 ◆田中の異種トレ

 今年1月には単身で近所のバレエ教室に参加。マダムたちに囲まれながら「最初は腹筋から始まって柔軟性も高まる。野球につながるところがある」と好印象だった。例年、水泳北島ら五輪選手の多くが使用する東京・北区の国立スポーツ科学センターで自主トレを行い、陸上選手などとも親交が深い。正月には箱根駅伝開催中の箱根で「駅伝トレ」も経験。07年には「打倒オグシオ」を目標に掲げ、バドミントンに挑戦した。