巨人が、新外国人野手としてヤンキースのケーシー・マギー内野手(30)をリストアップしていることが19日、分かった。米球界関係者によると、日本の他球団も興味を示しており、最終合意まで予断は許さない状況。それでも「巨人有利」との情報もあり、クリスマス休暇前に交渉が成立する可能性もあるという。

 巨人攻撃陣の来季補強ポイントは、何と言っても強打の一塁手だ。原監督は、ハワイV旅行出発以前に今季を振り返り「まあ、ファーストが不安定であったことは間違いない。来季、ファーストというポジションでガッチリとレギュラーを取ってくれる人がでてくれるなら、安定感は増すでしょうね」と話していた。

 数字を見れば明らかだ。今季、打撃2冠の阿部が、21試合に一塁手で先発出場し、7本塁打、17打点、打率3割5分4厘だった。一方で、阿部以外の選手がスタメン一塁を務めた試合は123試合。計9選手の打撃成績は合わせて6本塁打、36打点、打率2割2分0厘。連覇に向けた攻撃面の準備としては、一塁手の整備が最優先事項だった。

 強打の一塁手として期待されるのが、マギーだ。ブルワーズ時代の10年には、ナ・リーグ6位の104打点、23本塁打を挙げるバリバリのメジャーリーガー。今季の打撃成績は、やや低調だったものの、それでも9本塁打を放ち、巨人の求める「パンチ力のある内野手」という条件を満たしている。本職は三塁手だが、一塁の経験も豊富。左打者のボウカーが残留するため、新外国人野手は右打者が望ましかった。今月初旬、原監督は「補強は着々と進んでいます」と、フロントへの信頼感を示していたが、年内の野手補強は、その信頼に応えた格好だ。