これが本当の世界一!

 ソフトバンクが福岡ヤフードームの大型映像装置「ホークスビジョン」に新型ビジョン2基を来季増設することが21日、分かった。従来の3面から5面構成へとパワーアップし、外野壁面がほぼ画面で埋まる。合計面積1549平方メートルはドバイのメイダン競馬場を上回り、世界最大級。次世代型の球場看板広告がさらに進歩する。

 スケールが大きい。ソフトバンクは今年3月に870億円で球場を買収後初の改修で、「世界一ビジョン」をつくる。今回は右中間、左中間にある看板スペースを縦10メートル、横32メートルの巨大ビジョン2面で埋めるもの。これによって福岡ヤフードームの左翼から右翼まで幅183メートルにわたる外野壁面に、5面のビジョンが連結されることになる。

 総面積は現在の905平方メートルから、5面構成で1549平方メートルに拡大。球場関係者が「これだけの映像装置は世界にないはず」と話すように、形状こそ異なるが、世界最大・最長とされるドバイのメイダン競馬場1169・8平方メートルをしのぐ表示面積になる。

 選手紹介やリプレーだけでなく、球場看板広告としても動画を使った印象的なコマーシャルが可能となる。インプレー中は静止画だけだが、イニングの間に、あらゆる広告にも切り替えられる。5面に増強され、宣伝効果、エンターテインメント性はアップ。今季もパ・リーグ最多の244万7501人を動員しており、広告スポンサーにも魅力的なビジョンと言えそうだ。

 10年に左翼と右翼にビジョン2面を増設した際の総工費は6億円。今回はそれを上回る規模が予想される。改修は来年1月にも始まり、3月のWBC第1ラウンドまでに運用を開始したい考えだ。演出は06年からホークスビジョンを手がける映像制作会社「KOO-KI」(福岡市)が担当し、新たな展開を見せそうだ。V奪回へ、ラヘア、五十嵐、寺原ら、補強をすすめる球団は“戦場”の強化にも手抜かりはない。