おぼろげだった夢がハッキリ見えた。巨人ドラフト1位菅野智之投手(23=東海大)が18日、プロ経験者のアマチュア野球指導が大幅に緩和されることを受け、東海大、東海大相模での将来的な指導に思いをはせた。「結果的にそうなれれば、恩返しになる。強い東海大であり続けてほしい。相模も、です」と素直に話した。

 指名を受けた昨年10月25日の会見で「浪人生活で人生観が変わってきた」と切り出した。「役に立ちたいと思い、将来は指導者になってみたい思いが強くなった」と夢を語った。巨人に入団後も「何らかの形で恩返ししなくては」と、母校への感謝を口にしている。「今は現実的に、そこまで考えられない」としつつも「将来、日本の野球に貢献できたらと思う。興味を示していきたい」。プロで結果を残して、母校に還元することが最高の恩返しになると考えている。

 高校時代、甲子園には届かなかった。「夢の舞台です。高校で投げるのとは、また違うと思う。もし生まれ変わったら、1度は甲子園に出たいと思いますね」とあこがれを隠さなかった。監督として母校を率いて…の前に、やるべきことは分かっている。「投げたい球場。頑張れば、投げられると思う。1つの目標に」と、同球場での3月オープン戦登板に意欲がわいた。プロで1球も投げていない野球人にも大きな希望を与える。劇的なプロアマの関係改善には、そんな波及効果もある。【宮下敬至】