400勝投手、金田正一氏(79)が、巨人のドラフト1位菅野智之投手(23=東海大)を絶賛した。7日、ブルペンで投球する姿に熱視線を送った金田氏は「わしを見てるようだった。コマ遅れで腕が出てくる。あれは打者は苦労する。いいものを見せてもらった。目の保養になった」と興奮気味にまくしたてた。

 よっぽどほれ込んだようで、賛辞は止まらない。

 金田氏

 直すところがない。あとはよく食べて、よく寝るだけ。ローテに入らなかったら監督が悪い。大谷とか、阪神に入った子とかとは比べものにならん。あの子たちもいいものはあるけど、現段階ではモノが違う。(大谷と藤浪を)見てないけど、わしゃ、そう思う。

 巨人のOBとしても、頼もしい若者の出現がうれしかったようだ。

 金田氏が菅野を絶賛したことを聞いた原監督は「すべてのことをエネルギーに変えるのがアスリート。すべての言葉を成長の糧に変えてもらいたい」と期待した。自分のルーキー時代も、あらゆる声をプラスにとらえて取り組んでいたそうで「それが大事なんだよ」と口調を強めた。

 金田氏の勢いに圧倒されっぱなしだった菅野は「大、大、大投手なんで、オーラがすごかった。握手した時の手の厚みもすごかった」と感激した様子。それを横目に金田氏は「マジでいい。金田以来と書いてもらってもいい。お世辞じゃない。野球界にも華がないとね」と、最後まで褒めちぎって、さっそうと球場を後にした。【竹内智信】