<オープン戦:阪神2-3日本ハム>◇9日◇甲子園
阪神のトップバッター西岡剛内野手(28)は「くせ者」だ。日本ハム先発ウルフの動く球に打線は苦戦し、3回まで9人で封じられた。4回、西岡が奇襲。初球にセーフティーバントを試みた。内寄りのボール気味の球。バットを引いて結果的にはストライクを取られたが、3球目に左前へとチーム初安打を運んだ。
西岡
3回まで完璧な投球をしていて、その中で(打線は)2巡目に入る。僕が先頭だし、変化を加えてやろうと。ストライクが来たら行くつもりでした。
切り込み隊長として自覚十分だった。停滞ムードを一変させるために激しく動く。足で揺さぶり、相手投手、守備陣が嫌がることを試みるのも西岡の魅力だ。目的は試合の流れを変えるだけではない。守備のシフトを動かす魂胆もあった。
西岡
(セーフティーバントを)構えることでサードだけじゃなく、セカンドやファーストも守備位置が変わる。ヒットゾーンが広がるのは確かです。
バントヒットを警戒し、内野陣は前方を守る意識が強くなる。そこで、あざ笑うかのように三遊間を破った。したたかな計算をして安打を量産する。関川打撃コーチも「1、2回を見て、ちょっと(ウルフに)やられそうな雰囲気だった。今までになかったこと。相手投手を全員で崩すんだという姿勢ですね」と評価した。1打席目、遊ゴロに終わっていた西岡はベンチで周囲に助言したという。「普通に打ったら引っ掛ける。センターから反対方向ですよ」。一癖も二癖もある1番打者が、リーダーの役割をずる賢く演じた。【酒井俊作】



