日本中に感動を呼んだ5月5日、あの国民栄誉賞の表彰式が再現される。千葉県佐倉市役所によると、このほど巨人長嶋茂雄終身名誉監督(77)に、市民栄誉賞を授与することが決まった。その表彰式を7月12日に市内にある岩名運動公園野球場で行う方向で話が進められているという。両翼92メートル、中堅120メートル。観客席は7000人と、東京ドームに比べればスケールは小さいが、長嶋氏の栄誉が故郷でもたたえられる。

 市民栄誉賞の受賞が決まったのは17日のこと。佐倉市では02年に名誉市民として長嶋氏を表彰しているが、5日の国民栄誉賞の表彰式を受けて、郷土の英雄の功績をたたえようという声が高まった。当日は佐倉市民が見守る中で、蕨和雄市長(63)から表彰状と記念品などが贈られることになりそうだ。

 長嶋氏を巡っては、国民栄誉賞の決定から表彰ラッシュ。今日31日は千葉県庁で、千葉県民栄誉賞の表彰式もある。長く国民を勇気づけた長嶋氏の業績が、再びスポットライトを浴びている格好だ。

 その長嶋氏は30日、IOC理事会で、20年五輪の競技種目候補に野球・ソフトが残ったことに関してコメント。「今後も、野球とソフトボール競技の先進国である日本などが中心になって、関係機関や国際世論への働きかけに取り組んでほしいと思います。私も何らかの形で力になれれば、と考えています」と、各所からの表彰に甘んじることなく、精力的に活動していく考えを示した。

 ◆千葉県佐倉市

 県北部に位置し、人口は約17万人。都心から約40キロで成田国際空港まで約15キロ。長嶋氏以外の出身著名人に陸上指導者の小出義雄氏、タレントの堀越のり、AMEMIYAらがいる。