<ソフトバンク10-1広島>◇1日◇ヤフオクドーム
ソフトバンク摂津正投手(31)が初のバースデー登板を白星で飾った。31回目の誕生日は、WBC日本代表でチームメートだった広島前田健との初対決。大量援護にも守られ8回1失点、10奪三振の力投で5勝目を挙げた。自身初の3連敗を阻止するとともに、チームは今季2度目の5連勝。貯金は今季最多3に膨らんだ。
誕生日を自ら祝った。中継ぎ時代を含め「6・1」はプロ5年目で初登板だった。帰りの車に向かう通路で、気分はいいかと問われた摂津は「いや、うれしい年でもないですしね」と言いながら、少しほほ笑んで見せた。投球が本調子に近づいてきたことの方が、うれしかったに違いない。
1回は2死から珍しく連続四球を与えた。いきなりのピンチもニックを内角直球の見逃し三振。その裏に打線が6点を先取して「楽になった」と余裕も生まれ、奪三振ショーの幕が開いた。4、5回の5者連続を含め、10奪三振は今季自己最多タイだ。
うち見逃し三振が半分の5個もあった。これぞ摂津の真骨頂。「そういうのが出てきたから、いいんじゃないですか」と、本人も手ごたえをつかみ始めている。制球力が自慢の森福もブルペンで見て「すごい。コントロールが良くないと、あそこまで見逃し三振は取れない」と感服した。奪三振率9・48は、規定投球回到達者で両リーグ通じてトップに立っている。
ここ2戦は3、4回とまさかの早期KOが続いた。郭泰源投手コーチが「WBCもあったし、疲れが出始めている」と話していたように、バランスに狂いが生じていた。やや肩の開きが早かったフォームを修正。過去に自身3連敗がないことを「プラス思考でいく」とポジティブに考え、今季の交流戦初勝利となる3試合ぶり白星を挙げた。
完全復活は近い。秋山監督も「3、4回あたりから本来のバランスと間合いで投げられていた」とうなずいた。8回に1点を失い、首脳陣と相談して続投を断念した。高山投手コーチは疲労度を考え、1度先発ローテーションから外す可能性も示した。ただ昨季の沢村賞右腕の活躍なくして、2年ぶりの覇権奪回はありえない。【大池和幸】



