<西武5-1巨人>◇2日◇西武ドーム

 報道陣を少し遠ざけて、巨人の緊急ミーティングが開かれた。5連敗。阪神に抜かれ2位に転落した試合後、川相ヘッドコーチが、選手を引き締めた。内容については「それはいいでしょう」と話すことを拒んだが、かなり厳しい話だったことは、ミーティングルームから出てくる選手たちの表情で、察せられた。

 この日は守りに関して、緻密さにかける部分があった。3回、先制点を奪われた場面は、2死三塁から。前夜サヨナラ打を打って乗っている栗山を相手に、簡単にストライクを取りにいかなくてもいい場面。それだけにとどめられず、連打で2点目も失った。

 5回の失点はロペスと寺内の二重失策から。8回の失点も、左中間への当たりへの長野の中途半端な対応とカバーした立岡のカットマンへの返球が遅れたことからピンチを招いたもの。これで7試合連続先制点を奪われ、追いかける展開となっているが、この日に関しては、しっかり守れていないことが、そういう展開をもたらしたと言える。

 打つ方は、紙一重だった。8回、抜ければ同点という阿部の左越えへの打球を栗山に好捕された。それのみならず、1回には中前へ抜けそうな長野の当たりを十亀に足で止められるなど、安打性の当たりを4本もアウトにされた。原辰徳監督(54)も「なかなかうまくかみ合いませんね。このところ運もない」と振り返った。

 開幕から首位をひた走ってきたが、追いかける立場になった。「やはり先発がもう少し、我慢というかね。それはやっぱり主導権を握る上では大事でしょうね。そういう状況にすれば運も味方について好転すると思います」。頼みの綱は今日先発の杉内。百戦錬磨の力に期待する。【竹内智信】