<ソフトバンク6-7日本ハム>◇1日◇東京ドーム

 今年の「鷹の祭典」は悔しい黒星発進だ。ソフトバンク主催試合史上最多の4万6671人でふくれあがった東京ドームは紫一色に染まった。2回までに5点を奪われる劣勢も、打線が一時は6-6に追いついた。勝利の方程式の岩崎翔投手(23)を2回から投入するなど、なりふり構わず勝負にいったがあと1点届かなかった。

 勝つために秋山幸二監督(51)は即断した。先発山田が1回に3点を奪われると、先発捕手山下とバッテリーごと取り換えた。

 「しょうがないだろ」と秋山監督が2回から投入したのは勝利の方程式の岩崎だった。準備不足もあったのか、最初は流れを止められず3点を失った。それでも6回途中まで4回2/3、中継ぎに転向した今季では異例の84球を投げた。先発への再転向もにらんでの起用だった。高山投手コーチは「その考えもある」と認めた。9日からの西武2連戦(西武ドーム)での今季初先発の可能性も出てきた。

 岩崎から6回途中でバトンを受けたのは守護神のはずの千賀滉大投手(20)。早めの出番だったが2死一、三塁から中田をフォークで左飛に打ち取り切り抜けた。しかし、7回2死満塁から痛恨の押し出し四球で決勝点。この回3四球と乱れ「力んで腕を振っているだけ。気持ちを切り替えたと思ったがわからない」。今季初黒星を喫した6月26日の日本ハム戦(東京ドーム)から3戦連続失点で3連敗ともがいている。

 2人はこの日、球宴に初めて選ばれた。練習後、そろって日本ハム栗山監督へお礼に行った。まだ開催まで18日ある。2人とももう1度調子を上げて夢舞台へ臨むつもりだ。

 月曜のナイターにもかかわらず超満員。入場客全員にもユニホームが配られ、左翼の日本ハム応援席を除く9割の以上のスタンドが紫に染まった。観戦に訪れた孫正義オーナー(55)は「華やかですよね。鷹の祭典は勝率が高いですから、毎日着ればいいんですが」と笑顔で話していた。ユニホームの色を変えて臨むようになった09年から昨年までは15戦12勝と勝率8割を誇るが、今年は苦戦の出発。9回は2死満塁まで追い詰めたが、4時間47分の熱戦の末に3連敗。対日本ハムは5連敗。28日まで紫ユニホームで戦う予定だが、幸運のユニホームになってくれるだろうか。【石橋隆雄】