<巨人3-4DeNA>◇6日◇東京ドーム

 巨人西村健太朗投手(28)は、ぼうぜんと退場宣告を受けた。1点リードの9回1死一、二塁。抜けたフォークが打席のDeNA中村の頭に、一直線に向かっていった。あおむけに倒れたまま動かない中村に、場内はどよめき、そして静まりかえった。

 試合は一気にDeNAに傾いた。「抜けてしまった。危険球を当ててしまい、(中村)ノリさんに申し訳ない。マシソンと(高木)京介にも」。初めての危険球退場に守護神は自分の後に投げなくてはいけなくなった2人にも頭を下げた。

 マシソン、山口、西村の巨人が誇る救援トリオ「スコット鉄太朗」の失点は6月21日の中日戦(上毛敷島)以来のことだった。その強固さの裏には絆の強さがある。西村の後、マウンドに立ったマシソンの言葉が、それを裏付けた。

 マシソン

 いつもより球数は少なかったけど、肩はできていた。リリーフはお互いがカバーする関係。西村はここまでいい成績を残しているし、今日は自分が仕事をできなかった。

 そう言って、手元の狂った守護神をかばった。この気遣いが、西村の立ち直りを助けるだろう。

 原監督は「ウチの守護神がああいう状況になると、ピンチになるでしょうな。まあ、よく2点で抑えたよね」と振り返った。西村も「逆転負けは申し訳ない。次から切り替えてやりたい」と再生を誓った。危険球退場という不測の事態の裏に「スコット鉄太朗」の強さの秘密が垣間見えた。【竹内智信】