<広島2-3阪神>◇6日◇マツダスタジアム
土壇場での「顔」ほど効果を発揮するものはない。阪神西岡剛内野手(28)が貫禄勝ちだ。体調不良のため、この日もスタメンを坂に譲った。それでも、勝負どころで出番が来る。両チーム無得点の7回2死満塁。移籍後初の代打起用で打席に立つが冷静だった。広島の実力者・大竹の心を見透かしていた。
「立っていて嫌がっているなと。向こうの投手は外に逃げていた。思い切り踏み込んで行けましたから。結果的に四球だったけど打ってやろうと思っていた」
18・44メートルを隔てて敵を圧倒していた。カウント1-1から球は上ずり、2球続けて外角高めに外れる。心穏やかに押し出し四球を選び、先制点をつかんだ。和田監督も「『顔』があったんだろうね」とたたえるように、10年首位打者の面目躍如だ。代打出場はロッテ時代の09年9月8日ソフトバンク(千葉マリン)で三振して以来、4年ぶりだった。1打席勝負の厳しさを味わい、しみじみ言う。
「(代打の切り札の)桧山さんの存在感というか。この打席は1打席で結果を出さないといけない境地に立たされる。桧山さんの偉大さを知りましたね」
前日5日は球場を離れて広島市内の宿舎で静養。点滴を打って体力の回復を図り、ベッドで横になっていた。一夜明けて代打で大仕事。やはり、この男は悲願Vに欠かせない。「(直後に)坂が打ったのが大きかった。新しいというか、代わりに出てきて活躍する。僕もダラダラしていられない。坂の2日間の活躍が僕にとっていい刺激になった」。西岡が打点を挙げた試合は15勝1敗。ジンクスが背番号7の存在感を象徴している。【酒井俊作】



