<阪神8-1中日>◇30日◇甲子園

 正義の味方からの助言が効いた。放たれたクモ糸のようにスルスルと、阪神マット・マートン外野手(31)が二遊間を抜いた。1点リードで迎えた6回1死。「なんとかいい形で粘れて良かったよ」と振り返ったように、中田賢に2ボール2ストライクと追い込まれてから3球連続ファウルで逃げる。フルカウントからの外角低めスライダーを中前にはじき返した。この一打で勢いを取り戻し、この回3得点、7回は4得点。4番が打てば猛虎打線は強い。

 「スパイダーマンが『なんとか今日は勝てるように、出来る限りのサポートをする』と言ってたからね」と笑ったように、スパイダーマンと親交が深いらしい。この日、甲子園クラブハウスにスパイダーマンのマスクをかぶり、首から下はタイガースのユニホームを身にまとう筋骨隆々の男が現れた。下半身はマートンの肉体に酷似しているが「昨日、スパイダーマンと話したんだ。なぜ、今日来たのかは分からないけど、彼はナイスガイなんだ」と否定した。

 スパイダーマンはグラウンドにも姿を見せていた。試合前にナインが円陣を組み終わると、マスクをかぶった男がスッと輪に加わる。円陣が解けると、いつの間にか姿を消した。マートンは「4連敗中だったし、スーパーヒーローの力を借りようと思ったんだ」と“友人”のサプライズ登場を説明した。

 後半戦開幕から5試合で17打数1安打と不振にあえいでいた。チームは連敗を4で止めたことに「今日はチームがいい形で勝てて良かったよ」。ちなみに、今日31日中日戦にスパイダーマンが来るかどうかは「今日は話していないから分からない」そうだ。【佐井陽介】