<オリックス4-3ソフトバンク>◇30日◇京セラドーム大阪

 勝利を呼び込む弾丸アーチだった。同点で迎えた6回。オリックス、アーロム・バルディリス内野手(30)がカウント3-1からスライダーを強振。打球は一直線で左翼フェンスを越えた。13号ソロで、4位ソフトバンクに0・5ゲーム差に迫った。「あのカウントで直球は投げづらいという読みがあった。ミーティングでも配球を研究しているから」。冷静に振り返った。

 来日6年目。自己最高の年になるのは確実だ。目を見張るのは、勝負強さ。後半戦6試合のうち、4試合で打点を挙げた。通算64打点はトップの西武浅村に1点差。タイトル獲得ならば、育成選手出身では初。快挙の可能性を感じさせる活躍だ。「毎日、練習の中で準備してやっている。いい感じで振れている」。

 推定年俸300万円でスタートした日本での野球人生。今や不動のレギュラーだが、浮かれることはない。ユニホームの着こなしが証明している。今年は袖を5センチ短く発注したが、実際には10センチも短いものが届いた。不格好ではあるが、そのまま着用。上腕二頭筋を見せびらかせるためではない。「袖に引っかかるのが嫌なんだ。動きやすいに越したことはない」。あくまで最高のプレーのため。そして勝利のため、軽快に動き続ける。【田口真一郎】