<広島0-1阪神>◇8日◇マツダスタジアム

 虎の未来は明るいぞ!

 勝ち投手にはなれなかったが、先発秋山拓巳投手(22)が6回無失点と粘投。2番手松田は3者連続奪三振でプロ初ホールドをマークだ。そんな若虎が続けたゼロ行進を、筒井、安藤、久保、福原も継続。執念の無失点リレーで劇勝を呼び込んだ。

 4時間24分の熱戦を見届けると、笑みがこぼれた。息も絶え絶えに制したタイトゲームのなかで確かな収穫があった。4年目右腕の先発秋山が強烈にアピールだ。「やっとチームが勝てたので…。いい方向に、自分も向かっていきたい」。これまで3度の先発でチームは3連敗。4度目の正直に胸をなで下ろした。自らの今季初勝利がお預けになっても、フォア・ザ・チームの思いがあふれていた。

 絶体絶命の窮地でも耐え忍んだ。両チーム無得点の6回。1死後、四球などで一、二塁のピンチを招く。ルイスには追い込んでから、正確にフォークを低めに落とし、空を切らせた。堂林に四球を与え、2死満塁。敵の勝負手だった代打岩本にも冷静だった。こん身の直球で中飛に抑えた。

 秋山

 点を与えず、投げ切れたのでひと安心。1イニング1イニング、1人に集中して何とか抑えられた。1イニングでも多く投げたかったですが、ゲームを作ることができたのは良かった。ゲームを崩さず、粘ることができて良かった。

 3回にも1死満塁のピンチを背負ったが、好調の松山をフォークで二飛に料理した。キラも右飛に片づけて、しのいだ。登板前日には「走者を出した時に一呼吸置いたり、焦らず時間をかけて投げていきたい。間合いであったりボールの高さを一番に意識したい」とプランを話していた。まさに有言実行。情勢が悪くなっても、あわてず動じず、6回無失点にまとめた。

 先発陣の「6番目の男」も確定的だ。前回登板の7月31日、ウエスタン・リーグのオリックス戦で完封勝利を挙げた。好調を持続した。140キロ台中盤の力強い直球、カットボールや低めに制するフォークのコンビネーションが光った。

 投球動作にも工夫を凝らす。全身のバランスが求められるワインドアップ投法ではなく、体重移動しやすいセットポジションを選択。上ずる球は減り、制球も向上した。それでも、満足しない。「右打者の内に投げ切れていないところがあった。まだまだできていない」。前日7日は岩田が好投し、この日は秋山が続いた。8月から9月にかけて6連戦が7週続く過密日程だ。正念場の夏に、大きな戦力が加わった。【酒井俊作】