<コナミ日本シリーズ2013:巨人1-5楽天>◇第3戦◇29日◇東京ドーム
楽天星野仙一監督(66)の予言通り、東京ドームで打ち勝った。2回2死満塁から藤田が左中間への二塁打を放ち、2点を先制。続く銀次も二塁打で続き、さらに2点を加えた。Kスタ宮城で行われた第1、2戦は計2得点とふるわなかったが、先発野手全員となる13安打で5点を挙げた。対戦成績を2勝1敗とし、連敗しても本拠地へ戻れる。第6戦で先発予定のエース田中将大投手(24)へつなぐことができた。
ヒーローインタビューを受ける星野監督は、冗舌だった。第2戦を2-1の僅差で勝利した後「東京ドームでは打線が爆発してくれるでしょう」と言った。予言通り13安打5得点で打ち勝ったが「13安打にしては得点が少ないな。大爆発してくれると言ったけど、今日は小爆発だね。明日は大爆発します」とニヤリ。敵地でも左翼席の一角を占めた楽天ファンを沸かせた。
強打の巨人打線が相手。しかも、相手のホーム。守り勝つ、という思考を捨てた。「打ち勝たないと、このチームには勝てないんだ」と腹をくくった。DH制がないため、普段はDHのジョーンズを左翼。外野守備に一抹の不安が出る中、あえて中堅レギュラーの聖沢も外した。代わって、牧田を入れた。強肩とはいえ、本職は右翼で中堅は2年ぶり。試合前にノックを受けた程度だった。相手先発が左投げの杉内。狭い敵地で、パンチ力のある右の好打者に期待をかけた。守備力を落としてでも、打ち勝つ姿勢を明確にした。
その策が的中した。先制の4点を奪った2回は、牧田の中前打から。続く松井の右前打で三塁を狙い憤死したが、星野監督は「無死だったから自重しても良かったが、悪くはなかった」。牧田が三塁で刺される間、打者走者の松井が好判断で二塁へ。そこから2死満塁とし、藤田、銀次の連続適時二塁打につながった。
星野監督は「積極的なプレーでのミスならOK」と繰り返してきた。なぜなら「注意すると、次から行けなくなる」。前へ、という意識を浸透させていたから、大舞台でも同じスタイルで得点を重ねられた。「(松井の走塁は)大きかった。(攻撃は)リズムよくと心掛けさせている。ビッグイニングを2死から。シーズン中も見させてもらったよ」と満足げだった。
これで2勝1敗と勝ち越した。仮に、今日から2連敗でも2勝3敗。再びKスタ宮城で行う第6戦にもつれ込む。お立ち台の最後、声のトーンを上げた。
星野監督
これで仙台に、最低でも帰ることができる。1つ1つ大事に戦っていきます。明日もまた、インタビューしてください!!
第6戦以降には、エース田中が控えている。黒星で始まったシリーズだが、日本一へ、流れを変える1勝を手にした。【古川真弥】



