<コナミ日本シリーズ2013:巨人6-5楽天>◇第4戦◇30日◇東京ドーム
打線テコ入れの原巨人が、逆転勝ちで2勝2敗のタイに戻した。3番に坂本勇人内野手(24)4番に阿部慎之助捕手(34)を起用。1回に3点を先制されて、二転三転の展開に。1番長野久義外野手(28)が3安打3打点とけん引。同点の7回には、シリーズ好調の寺内崇幸内野手(30)の適時打で勝ち越した。
神様もほれた長野の打撃だった。最大3点を追う展開から1点差に迫った5回1死一、二塁。楽天小山伸の真ん中高めに浮いたスライダーを美しいレベルスイングで左中間へ運ぶ。打球は川上氏の永久欠番16番のプレートが飾られている柱に向かって伸びていった。逆転の2点適時二塁打。第3戦まで4得点と、重圧に屈していた打線をよみがえらせた。「打撃の神様と言われる方。大先輩ですし、そういう試合で打てて良かった」と静かに話した。
生前の川上氏に見初められていた。川上氏が現在の巨人軍で最も高く評価していたのが、長野だった。昨年暮れ、同氏が自宅で関係者と野球談議に花を咲かせた時に、名前を口にした。
川上氏
今の巨人のバッターで一番いいのは長野だ。あの外角打ちの技術はすごい。あれだけ離れて立っているんだから。阿部、坂本よりも長野だ。
近年、川上氏はグラウンドに足を運ぶことはなかったため、面識はない。だがテレビの映像で見た長野の打撃は神様を魅了した。
打ったコースは真ん中高め。だがホームベースから極めて離れて立つ長野にとっては外角だ。川上氏も天国で納得して目を細めそうな“外角打ち”だった。
2打席目も外角を左前打、3打席目は内角を右前に打ち返し適時打。3安打2四球で全5打席で出塁し、今シリーズのチーム初の猛打賞。「僕自身、打てていなかったし、最初の適時打で気持ちが楽になった」と3打点で底から脱した。
「楽天も強いけど、僕たちも負けるわけにはいかない」。神様も認める平成の天才バットマンが、40年ぶりの日本一連覇へ導く。【広重竜太郎】



