「松戸のダルビッシュ」が、来季の新戦力候補に浮上した。日本ハム上沢直之投手(19)が来年2月の春季キャンプで初めて1軍スタートを切る可能性が出てきた。沖縄・国頭での秋季キャンプ3日目の1日、首脳陣の間で評価が急上昇していることが判明。新任の厚沢投手コーチは「ザ・先発って感じ。早く(1軍へ)連れて行きたい」と、来季の先発ローテーション候補の1人に早くもピックアップした。

 高卒2年目右腕が再編急務な先発陣の救世主として期待される。今季は2ケタ勝利投手不在。ドラフトでは桐光学園・松井の交渉権を獲得できなかった、チーム事情もある。今キャンプで初めて直接チェックした厚沢投手コーチは「1球見て良いと思った」と一目ぼれ。この日、雨天のため軽めの調整だった上沢は「僕なりにやっていくだけ」と控えめだったが、チャンスは広がってきた。

 1軍未経験も、今季は7月のフレッシュ球宴で先発し、2回無失点で優秀選手賞を手にした。千葉・松戸市出身で身長187センチの長身右腕が、狭き門の1軍キャンプメンバー入りを目指していく。【田中彩友美】