カケよ、選手とケンカしろ!

 川藤幸三阪神OB会長(64)が4日、掛布雅之ゼネラルマネジャー(GM)付育成&打撃コーディネーター(DC=58)にゲキを飛ばした。東京ドームで開催された「ベースボールフェスティバル」に参加した同会長は「選手とケンカするぐらいの気持ちでやってほしい。また選手もカケを利用すべきだ」とアドバイスを送った。

 掛布DCのプロ1年目、甲子園での自主トレーニングで初めてキャッチボールをした相手が川藤氏だった。3度の本塁打王に輝くなど“ミスタータイガース”の称号を得た経緯を持ち出して「カケも山内一弘さん、中西太さんの厳しい指導を受けてのし上がった。それと同じように今の若手に教えて欲しい」と訴えた。

 川藤会長自身は、中村監督だった91年に阪神総合コーチに就いた。自らの経験を踏まえて「各担当コーチの立場もあって、やりづらいことが多かった。そこにミゾができがちだ。難しいポジションだが遠慮するなと言いたい」。厳しい激励もチーム強化への期待の裏返し。新加入のオマリーコーチも含めて“船頭”の多いスタッフにも「カケを生かすために、そのへんの線引きをきっちりすべきだ」と注文をつけた。【寺尾博和】