「小バース」の特大弾にニヤリ-。阪神の坂井信也オーナー(65=電鉄本社会長)が、高知・安芸で行われている秋季キャンプを訪れた。ランチ特打では期待の大砲候補・森田一成内野手(24)の柵越え連発を見て「すごいね」と驚嘆。掛布雅之GM付育成&打撃コーディネーター(DC=58)による指導効果に、手応えを感じていた。
坂井オーナーは約3時間の安芸を堪能した。掛布DCが不在でも、変化を肌に感じていた。「みんなハツラツとやっていて」。目の前にした選手たちの姿に、上機嫌。中でも掛布効果を目の当たりにしたのが「小バース」こと森田だった。
快晴の安芸に向かって打ち上げられた弾道が、オーナーの期待感を膨らませた。当初は練習メニューになかったランチ特打。114スイング中24本を柵の向こうへ放り込んだ。バックスクリーンへ3連発打ち込んだかと思えば、前日6日に続いてバックスクリーンをも越える仰天のアーチをかけた。坂井オーナーは「森田君の打撃がすごいね。心強い限りやね」と大絶賛だった。
森田は掛布DCがマンツーマンで教える1人だ。掛布DCは「1回前に体重を乗せる。踏み込む前に右足に6割ぐらい体重を乗せてから、右足に踏み込む感覚を覚えさせる体重移動を僕もしていました」と、自己流の下半身の使い方を指導。その効果が出始めている。
和田豊監督(51)も連日の森田の柵越え連発に目を細めた。「昨日すごく良かったから、いい時にもう1回打って固めようとね。森田はこういう打者や、というフォームを作らないと」と成長を感じていた。
選手の成長だけではない。掛布DCは選手にニックネームを付けて、グラウンドを盛り上げている。これまで森田の「小バース」や今成の「小掛布」。新井良には「小ミスター」とあおり、中谷には「小新庄」と選手を乗せた。これに坂井オーナーも便乗。「私なら小久万(こくま)ですかね。久万オーナーのね」。名物オーナーとして知られ、猛虎に力を尽くした故・久万俊二郎氏をなぞらえた。
掛布DCはこの日、所用で不在。坂井オーナーが指導ぶりを直接見る機会はなかったが、グラウンドの熱気、選手のやる気に満ちた表情が何よりの土産になったはずだ。【宮崎えり子】



