オリックスが、巨人を自由契約になった谷佳知外野手(40)の獲得に動いていることが9日、明らかになった。谷は96年にドラフト2位でオリックスに入団し、06年まで在籍していた。獲得すれば、8年ぶりの古巣復帰となる。

 谷は、自由契約となった際に「まだやりたいです。体も動けるし、走れる。野球が好きなので、燃え尽きるまでやりたい」と、現役続行に強い意欲を見せていた。残り79安打に迫っている2000安打への挑戦もあり、出場機会を求めている。

 オリックスは若手の底上げを中心に戦力アップを図っており、FA補強もオリオールズからFAの和田毅投手(32)やブルージェイズからFAの川崎宗則内野手(32)の動向を注視。国内FA組ではソフトバンク山崎勝己捕手(31)、中日中田賢一投手(31)ら比較的若い選手をターゲットとしている。

 しかし、来年はオリックス本社50周年で、優勝が求められる勝負のシーズンでもある。谷は巨人時代に何度も優勝を経験。またオリックス時代の01年にはシーズン52二塁打のプロ野球記録を作るなど、卓越した打撃技術を持ち、若手の手本となれる貴重な存在だ。球団関係者も「勝つことに貢献してくれる選手」と、実力を高く評価。功労者のチーム復帰で、低迷脱出をはかることになる。

 ◆谷佳知(たに・よしとも)1973年(昭48)2月9日、大阪府生まれ。尽誠学園-大商大を経て、三菱自動車岡崎時代の96年アトランタ五輪銀メダル。同年ドラフト2位でオリックス入り。02年盗塁王、03年最多安打。06年オフに巨人移籍。ベストナイン5回、ゴールデングラブ賞4回。173センチ、77キロ。右投げ右打ち。