【台中(台湾)13日=古川真弥】台湾に“マー君フィーバー”が起きた。明日15日に開幕するアジアシリーズ出場のため、楽天が13日、台湾・台中に到着した。開幕24連勝を果たした田中将大投手(25)も同行。台北の空港に姿を現すと、集まった現地ファンから一斉に歓声が起きた。登板予定はないが、星野仙一監督(66)はマー君お披露目のプランを明かした。
マー君人気は、海外でも変わらなかった。現地時間午後3時(日本時間同4時)過ぎ、田中が台北・松山空港の到着口に現れた。ムワッとした南国の空気に乗って、拍手と歓声が起きた。詰め掛けたファンの数、およそ150人。田中は5人の空港職員にがっちりガードされながら移動バスへと向かったが、現地のテレビカメラ7台は容赦なかった。突撃するように至近距離で構えた。強引にマイクを突き出すリポーターもいた。日本では考えにくいメディア攻勢。早速の洗礼を受け、田中も苦笑いするしかなかった。数メートル後ろを歩いていた則本は「やばい。全然、前に進めない」と驚いていた。
楽天の台湾支店職員によると、台湾でも日本のプロ野球中継が見られる。楽天には、かつて台湾出身のインチェが所属した縁もあり、なかなかの人気だという。台湾でも知名度抜群の田中だが、当初はアジアシリーズには参加せず、オーバーホールに充てる予定だった。だが、現地の「マー君を見たい」という熱望に後押しされる形で、同行が実現した。1年間の蓄積疲労を考慮され、登板予定はないが、星野監督は温めていたプランを明かした。
星野監督
ヨシ(佐藤投手コーチ)の代わりに、マウンドに行かせようかな。
そう言って、ニヤリと笑った。ピンチや投手交代時、マウンドで投手に助言を与える同コーチの役割を、エースにやらせようというのだ。日本ではルール上、監督またはコーチにしか許されていないが、同シリーズでは認められる可能性は十分ある。星野監督は「もうキャッチボールもやってないだろう。まあ、開幕から負けなしというのが、向こうでもすごいことなんだよ」と続けた。たとえ投げなくても、試合中に田中をお披露目しようという、粋な演出となりそうだ。
田中は出発前「投げることはないと思いますけど、できることをしたい」と話していた。ポスティングシステム(入札制度)によるメジャー移籍が注目されるが、球団との話し合いは今大会後になる見込み。去就問題は封印し、アドバイザーとして、チームのアジアチャンピオン奪取に貢献する。



