<アジアシリーズ:楽天6-1義大>◇15日◇予選リーグB組◇台中

 各国・地域のプロ野球リーグ優勝チームなどが集うアジアシリーズが開幕し、1次リーグの2試合が行われた。B組の楽天は義大(台湾)との初戦に勝った。同点の8回1死満塁から途中出場の森山周外野手(32)の左前打で勝ち越すなど一挙5点を挙げ、日本一の実力を見せつけた。

 アジアでも「逆転の楽天」だった。7回まで散発7安打1点のみの打線が、8回にようやくつながった。1死満塁から、森山、西田、嶋の3者連続適時打が飛び出した。初の連打で勝ち越すと、さらに聖沢の犠飛で一挙5得点。今季はリーグ最多36度の逆転勝ちを記録したが、同じような展開となった。星野監督は「しばらく試合がなかった。その意味で少してこずったが、本来の逆転、逆転というシーズンと同じ試合をしてくれた」と一応、褒めはした。データの少ない初顔の相手。何が起こるか分からない舞台で、少しヒヤリとした初戦だった。

 会見後、本音が出た。8回の逆転に「遅いわ!」と一喝。もっとも、表情は穏やかだった。逆転のお膳立ては、隙のない走塁から。1死一塁で中川の打球は遊ゴロと思われた。だが、遊撃手の手前で高く跳ね、左前打。一塁走者の銀次は緩めることなく三塁へ進んだ。星野監督が口酸っぱく言ってきた「前へ」の意識は、国際試合でも変わらなかった。そこから満塁となり、3連打につながった。

 積極走塁を呼んだ打球も「振り切れ」という教えを守ったものだった。中川の打球に、星野監督は「イレギュラーだったけど、振っているから跳ねる。ツキが来たから、行けると思った」。走れ。振れ-。就任から言い続けてきたことを、国際試合でも選手がやれたのは収穫だ。

 第1戦を大差で勝ち、予選リーグ突破に大きく前進した。守っては、4投手で小刻みにつなぎ、「来ている選手、全員で戦う」と星野監督。ジョーンズ、マギー、松井、斎藤ら主力不在でも、やるからには勝つ。日本一に続く称号獲得へ、第1歩を刻んだ。