ソフトバンクが、オリックス退団が決定した李大浩内野手(31)と来月上旬に獲得交渉を予定していることが18日、分かった。現在はメジャー挑戦を優先する大砲に対し、球団は3~4年、総額16~18億円の条件を準備すると推測される。3選手とのFA交渉を早期にまとめ、最大の助っ人補強も一気に仕上げにかかる。

 熱意を伝えるテーブルが接近してきた。ソフトバンクと李大浩サイドが近く交渉を予定していることが判明。この日、秋山監督は「おれらは結果を出さないといけないから。どんどん入ってもらうのは力になる」と球団の大補強を理解。2年契約のラヘア、新助っ人カニザレス。これに李大浩も加われば、一塁とDHを守る4番候補がずらり。起用法に悩むことになりそうだが、V奪回にかける球団の意気込みを感じていた。

 2年連続で24本塁打、91打点で、今年は打率3割3厘。日本球界に定着した韓国の3冠王は計算できる優良助っ人。オリックスとの再契約を断り、現時点ではメジャー挑戦を優先するが、この日の韓国・中央日報電子版は「アジアの一塁手がメジャーに移籍した例がない」と指摘。DHと一塁での挑戦は困難と見立てる一方、そこで成功することに意味があるとも記した。

 李大浩サイドは条件が日本球団と同レベルならメジャーを選択する方針とされる。オリックスと満了した2年契約は契約金2億円、年俸2億5000万円、出来高払いが年3000万円の総額8億円だった。再契約を断念した際、オリックス瀬戸山球団本部長は「これ以上はどこもないのではと思った」と話しており、その提示条件は3年12億円以上だったと推測される。

 ソフトバンクが用意するカードは当然それ以上のはず。期間は3~4年、契約金や出来高払いを含めて総額16~18億円で勝負に出ると予想される。この日は笠井前社長のお別れの会が行われ、王球団会長は「本年の屈辱を晴らすべく、フロント、現場が一丸となって最高の報告ができるよう、1年間戦い抜きます」と遺影に弔い合戦を約束。ソフトバンクグループ全体の支援を受け、今オフ最大の補強を決めにかかる。