楽天嶋基宏捕手(28)が名実ともにチームの柱となった。仙台市内の球団事務所で契約更改交渉に臨み、来季からの4年契約を結んだ。年俸は1年ごとの変動制で、来季は今季から倍増の推定1億2000万円プラス出来高払い。4年契約は球団史上最長で、大台1億円を突破したのは生え抜き野手で初めてだ。正捕手は「こんな評価をいただけるとは、思ってもいませんでした。感謝しています」と表情を引き締めた。来季中にも国内FA権を取得する。長くチームを支えてほしいという、球団のオファーに応えた。

 早速この日の交渉から、チームリーダーとして動いた。約1時間半をかけたが、条件面の話し合いは最初の10分ほど。後は「チームとして、選手、球団、裏方スタッフ全員が同じ方向を向かないと優勝は難しい」と、具体的な改善策を話し合った。投手に故障者が多いのはなぜか。裏方の待遇は十分なのか-。要望点は多岐にわたった。

 来年1月には、若手を引き連れ沖縄で自主トレを行う。中川、三好には自ら声をかけた。「(中川たちは)このチームを支えていかないといけない選手ですから」。リーダーの“目”は、あらゆる方向に向けられている。【古川真弥】