楽天の黄金ルーキーに、「出世部屋」が用意される。9日に仙台市内の泉犬鷲寮に入寮するドラフト1位松井裕樹投手(18=桐光学園)の部屋が、則本が使用した「2号室」となることが2日、分かった。

 同寮の「出世部屋」といえば、09年まで田中が使用していた「10号室」。田中の退寮後、昨年1月に入寮した森(12年ドラフト1位)に与えられた。球団関係者は「開かずの間だった10号室を、期待のルーキーとして森に割り当てた。今年(13年)は則本が田中以来の新人王になったので、2号室が第2の出世部屋と言える」と説明した。12月末に結婚した則本が退寮。その部屋を引き継ぐのは、昨秋ドラフトで5球団が競合した左腕がふさわしい、というわけだ。

 寮生活では、食事面でもサポートする。松井裕は高校時代、あまり野菜を口にしなかった。9日の入寮日には、球団の管理栄養士が新人各選手と面談する予定。球団関係者は「プロの体を作る上で、野菜を食べないのは良くないと思う。彼が、どうして野菜が苦手なのか、まずは聞かないといけない」と話した。12月の新人入団会見で、松井裕は「シーズンを乗り切るスタミナ、1年間戦える体を作っていきたい」と誓った。球団は“住”と“食”で全面サポートする。【古川真弥】