阪神今成亮太捕手(26)がレギュラー奪取へ出げいこスタートを切った。3日、都内の創価大で本格始動。同大出身で古巣の先輩、日本ハム小谷野から三塁守備のアドバイスを受けた。「サードでは群を抜いてうまい。ゴールデングラブ賞も取っているし、見ているだけで勉強になる」と、積極的にアプローチした。

 ノック中に、金言を授かった。捕球時の姿勢について、身ぶり手ぶりを交えて教えを受けた。「基本は正面だけど、距離をしっかり取れ、と」。約30分間、マンツーマンでの熱血指導だった。さらに、グラブを借りてみたり、受ける順番も小谷野の直後に入って間近に技術を目に焼き付けたり…。あの手この手で、名手の技を盗もうと試みた。

 同大での始動は3年連続3度目。当時、同僚だった小谷野らに誘われたことがきっかけだった。初参加の12年に移籍した阪神で活躍の場を広げているだけに、小谷野も「ここで、きっかけをつかんでくれているならうれしい」と話す。収穫いっぱいの今成も恩返しを約束した。「足踏みしたらいけない。この1年が勝負」。なりふり構わず、レギュラーを奪いにいく。【木下大輔】