1番奪取でよみがえれ!

 中日荒木雅博内野手(36)が4日、元相方から“最後のメッセージ”を受け取った。名古屋市内のホテルで行われたトークショーで「アライバ」が久しぶりに競演。巨人に移籍した井端弘和内野手(38)から「監督が迷わず144試合、スタメンに名前が書けるようになってほしい。できれば2番(打者)じゃなく1番で。その方が活躍できる」と注文された。

 2番じゃなくて1番の方が活躍できる?

 井端は「(荒木が)1番だと盗塁が増えるというイメージがある。荒木が走ってから仕掛けようというのがあった。(1番の方が)躍動というか、いきいきしている」と説明した。俊足の1番荒木に、小技に長打と何でもござれの2番井端。この並びが竜の得点を数多く演出してきた。

 これを受けて荒木も「それはずっと感じていた。2番に井端さんがいたからというのもあるけど、そうは言ってられない」とやる気だ。昨季は12盗塁にとどまったが、自己最多42盗塁を記録した05年のようにトップバッターに復帰すれば盗塁数もアップ。通算334盗塁の足を生かすことができる。「1番荒木」は球界で長生きするための助言でもあった。

 トークショーでは井端が「1年でも長くやって、やめる時は(荒木と)一緒にやめます」とダブル引退発言。荒木も「そ、そうです。やめます」とあ・うんの呼吸?

 で切り返し、笑いを誘った。荒木が通算1731安打、井端が通算1807安打。名球会でのコンビ再結成も夢じゃない。まだまだ老け込む年じゃない-。ユニホームは違っても気持ちは同じだ。【桝井聡】

 ◆アライバの1、2番

 04年に荒木が1番で108試合、井端が2番で112試合に先発と、各打順に定着。翌05年には荒木は144試合にスタメン1番で出場し、自己最多の42盗塁をマーク。井端も2番で143試合に先発しキャリアハイの3割2分3厘を記録しセ打率5位となるなど、リーグを代表する名コンビに成長した。