【チャンドラー(米アリゾナ州)5日(日本時間6日)=久保賢吾】巨人西村健太朗投手(28)が、どこまでも広がる青空の下、今季の青写真を描いた。現在通算75セーブで、巨人では前人未到の100セーブに迫る。「チームの目標は日本一奪回ですが、今年中に(通算)100セーブは到達しなければいけないと思っています。チームにとっても自分にとっても、大きな数字。そこをまず目標に、積み重ねていければ」。巨人在籍時のみに限れば、だれも到達できなかった記録に照準を定めた。
その座を勝ち取れば、守護神として迎える3年目。他球団のマークも厳しさが増す中、軸となる直球の進化をカギに挙げた。「基本は直球ですし、まずその球を磨くこと。一番大事なのはキレですが、キレと数字が伴うのがベスト。東京ドームで150キロを出せれば」と明言。スピード表示が出にくいとされる本拠地での大台突破を目標に掲げた。
節目の記録に向け、レッドソックス上原から教わったウイニングショットにも改良を加える。昨季も上原伝授のフォークで三振を重ねたが、究極は上原のようにカウントを取るフォークも操ること。直球、スライダーでカウントを稼げるが、フォークも加われば投球の幅が広がる。「(ボールの)抜き方を調整して」とすでに試投。機会があれば、直接指導をお願いする。
米アリゾナでの自主トレは5年目に入ったが、トレーニングも進化。昨年までは09年に手術を受けた右肘のケアや強化がメーンだったが、今年は上半身の強化をテーマにウエートトレーニングを敢行。メジャー通算189セーブのJ・J・プッツ(ダイヤモンドバックス)らも訪れるスポーツジムで、心身共に刺激を受けた。飛躍への「原点」とも言えるアリゾナの地で、「鉄腕ボディー」を作り上げる。
◆西村の球種
先発、中継ぎを任された11年までの主な球種は直球、シュート、スライダー、カーブ、フォーク。右打者の懐をえぐるシュートが最大の武器だった。守護神を任された12年以降はフォークを完全習得し、勝負球に使用。シュートの使用頻度を減らし、主に直球、スライダー、フォークの3球種でセーブを積み上げた。今季はシュートを増やす意向も示し、2種類のフォークとともに威力を発揮しそうだ。
▼巨人の球団通算最多セーブは角三男とクルーンの93。西村が今季25セーブをマークすると、巨人では初の通算100セーブとなる。セ・リーグで100セーブ達成者がいない球団は巨人だけ。ちなみに角は日本ハムとヤクルトで6セーブ、クルーンは横浜で84セーブを挙げている。



