今季のテーマは「大先生を見習え!」だ。中日が6日、名古屋市内で年賀式を行った。白井文吾オーナー(85)は球団職員、チームスタッフに対し「頭を使え」と大号令をかけ、落合博満GM(60)を「頭を使う大先生」と評し、参考にするように指令を出した。

 新春からツヤのある声で落合GMを褒めちぎった。「プレーするのにただやみくもにプレーしとってもダメ。頭を使わないと。頭を使う上では大先生がいる。GMを見習って常に頭を使って考えてほしい。プレーも生活も」。約15分の演説で体力、知力、気力の3大要素が、球団に不可欠だと力説。そのなかで知力の“大先生”を絶賛した。

 ユニホーム組と背広組。立場が違っても、GMの頭脳は球団の教科書になるという訓示だ。落合GMはオフには交渉役の先頭に立ち、契約更改で8億円超のコストダウンに成功。一方で絶妙なひと言を添えて選手にやる気を引き出した。

 巧みな交渉術とコスト意識は、ビジネスの世界でも指針になる。200万人を割ったナゴヤドームの観客を呼び戻すためには「落合の教え」が必要なのだ。

 もちろん、戦いの現場でもそれは同じ。厳しいプロの世界で生き抜くためには何が必要か。GMの考えを学ぶことで、自然と勝者の行動パターンが身につく。

 昨年の年頭あいさつは「鬼よ、出てこい!」だった。白井オーナーは「本心が伝わらずみんな優しく羊になった。今年は鬼になれとは言う必要がない。上(首脳陣)が全部鬼だから」と笑いを誘った。緊張感漂う新生ドラゴンズが、知力を絞り出してV奪還&観客数アップを目指す。ピリッと引き締まった新春だった。【桝井聡】<白井オーナー近年の年賀式あいさつ>

 ◆09年

 「ファンを喜ばせるためにどういうサービスができるか。去年日本一を取ったのはドアラ。ただドアラに頼ることなく、もっとファンサービスを工夫すべきだと思います」。

 ◆10年

 「ホテルに(受験生が)缶詰で猛勉強している。ドラゴンズの選手よりまとまって一丸となって猛烈な追い込みの勉強をしている」。

 ◆11年

 「ドラゴンズも皆さんの希望にならないといけない」と連覇を厳命。年末の紅白歌合戦では食道がんの手術を受けた桑田佳祐が、病を克服して明るく歌ったことを例に。

 ◆13年

 「鬼がたくさんいれば、チームが強くなる」と力説。「監督、コーチのみなさん、今年は選手をしごいて下さい!

 鬼になって下さい。選手も、鬼になって戦ってください」。