日本ハム大谷翔平投手(19)が「時差調整」で会心のブルペン入りをした。11日、2軍の千葉・鎌ケ谷で今年2度目の投球練習。立った捕手相手に36球を投げ込んだ。栗山監督らが集結した新人合同自主トレ初日にぶつかり、騒々しさを避けるため、当初予定の時刻を前倒し。けむに巻くため周囲に「虚偽申告」し少人数だけが見守る中で、集中して右腕を振った。

 イタズラ心満点だった。新人が始動した球場に多くの目が向いている午前11時30分ごろ。ひっそり室内練習場のマウンドに上がった。関係者らに昼食後の午後1時に実施と申告していたが、集中するため方向転換した。「記者の人たちもあっち(球場)にいますし、カメラを向けられるのも嫌なので」。しかも新人が室内へ移動して来る前に終了する、完璧さだった。

 視察した栗山監督らコーチ陣も肩すかしだが、大谷は大満足。「いい練習ができました」。昨年は自身が巻き起こしたフィーバーの経験を生かした頭脳プレーだ。