阪神福留孝介外野手(36)が安芸キャンプスタートになったことが16日、分かった。チーム関係者は「マイペースで仕上げてもらう。実力は十分に分かっているので」と明かした。15日のスタッフ会議では、沖縄・宜野座と高知・安芸のメンバー構成を話し合った。福留は昨季、左膝手術やふくらはぎ痛に苦しんだこともあり、開幕を見据えて調整していくことになった。

 チーム力の底上げをテーマに、今春のキャンプは例年と違う形になる。メンバー振り分けは23日の合同コーチ会議で正式に決まるが、和田監督は「例年より(沖縄は)若手が増える」と予告。中村GMは「若手を前に出そうという思惑で、予想以上に引き上げる。現場の英断」と話していた。宜野座=1軍、安芸=2軍の概念を取り除き、沖縄は「若手サバイバル」の場になる様相だ。

 昨年は新井や藤井、関本らが宜野座近隣にある金武町の球場で別調整した。今年は同球場が使えないこともあり、福留だけでなく複数の主力級ベテランが安芸から始動する見込みだ。

 ただ、チーム首脳が「順調ならば開幕1軍なので安心して任せられる」と言うように、信頼あるがゆえの措置になった。福留の巻き返しイヤーは、土佐の国から始まる。

 ◆阪神今季の主な外野手候補

 昨季開幕スタメンは右翼福留、中堅大和、左翼マートンだった。今季この一角を奪い取れるかどうか注目される若手は伊藤隼、俊介、柴田に加え、成長著しい緒方らがいる。ルーキーではドラフト2位横田慎太郎(18=鹿児島実)も1軍出場をうかがう。