左封じに全力です!
阪神藤浪晋太郎投手(19)が3日、ブルペンに入った。キャンプで初めて打者を立たせて47球。昨季苦手とした左打者を克服するために、内角攻めを敢行した。インステップ矯正の効果で威力も増した。決め球カットボールの効果も倍増。2年目も頼もしい。
原点ボールがさえた。藤浪は捕手梅野を座らせると、早くも実戦を想定した投球を始めた。右打席にスタッフを立たせ、捕手には外角低め、内角低めとコーナーに構えさせた。「なりゆきでそうなった」と言いながらも、3日目で打者を想定した投球は、仕上がりの順調さを際立たせた。
仮想ブランコかバレンティンか。内角をズバ、外角へピシャと決めると、今度は仮想阿部か。左打席に移ってもらうと内角低めを意識し、足元のボールを「多めに投げました」。昨季、対右の被打率1割9分4厘に対し、左打者には2割8分3厘と苦しんだ。150キロを超える速球を膝元に正確に投げられれば、ツーシームや習得中のチェンジアップも威力を増すというわけだ。「配球的にはそうですね」と右投手の原点となるボールを重視する構えだ。
取り組んできたインステップの矯正が、原点ボールの威力を増やした。過度に体が三塁側に入らないことで、腰の回転がスムーズになった。リリースポイントが一定になり、結果として直球のシュート回転が消えた。左打者の内から真ん中に入ってくる、甘いボールが少なくなった。キャンプインの1日には中西投手コーチが「まだぶれがあるが、だいぶよくなっている」と評価していた。
ズバッと決まれば、カットボールも生きてくる。直球と同じ軌道から曲がれば左打者は詰まらされる。「カットボールは空振りを取る球ではないですけど、自分のは曲がりが大きいので打ち取ったり有効に使っていきたい」と説明。梅野も「食い込んでくるボールが生きてくる。腰が引ければ武器になります」と太鼓判だ。
調整を任されている立場だが、ただ投げるだけではない。弱点を分析し、理解して実践する。47球を「今日のピッチングはよくなかった」とクールに振り返った右腕が、一層頼もしかった。【池本泰尚】
▼藤浪は昨季左打者相手には、巨人橋本、DeNA荒波に各6打数3被安打、ヤクルト森岡に13打数4被安打。右打者ではDeNAブランコに唯一の複数被本塁打となる2発を含む9打数3被安打と劣勢だった。



