猛省のおかわり投球だ。先発に転向する中日の5年目岡田俊哉投手(22)が6日、ふらふらになりながらブルペンと打撃投手で計318球を投げた。

 キャンプ2度目の打撃投手がメロメロだった。岩崎と高橋周に計67球を投げ、ボール球が4割近い24球。高橋周には開始から7連続ボールとなり、友利コーチも「全力はいらないと言っている…のにこれだ」とカミナリを落とした。

 いつもは明るい岡田が悲壮感たっぷりにブルペンへ直行。55分間の投げ込みがスタートした。あえぎ声を上げながら腕を振り、30分を超えたころには足がつった。上半身と下半身のバランスが崩れ、ボールをはじくリリースの感覚が戻らない。昨季66試合を投げてつかんだはずの「成功の感覚」が体から消えていて、球数を重ねるしかなかった。気がつけば191球を投じていた。

 「これも経験。バランスがしっくりくれば、7割くらいの投球はできるはず。神様が朝起きたときに感覚を戻してくれればいいんですけど」

 夕方に笑顔が戻った左腕は「もう1度試したい」と再びブルペンをおかわりした。後輩投手の若松を立たせ30球。友利コーチも「試行錯誤してもがけばいい。救いはある。捨てたもんじゃない」と見直した。1日トータル318球の投げ込みに「野球の神様」は振り向くか。【桝井聡】