ヤクルトは12日、沖縄・浦添市のキャンプ地で衣笠剛球団社長が取材に応じ、ウラディミール・バレンティン外野手(29)が米フロリダ州で検察当局から妻への軽微な接触と不法侵入で起訴されたと発表した。バレンティンは1月12日、離婚訴訟中の妻の腕をつかんで寝室に閉じ込めたとして暴行と監禁の疑いで逮捕され、その後保釈されていた。逮捕時の容疑よりも軽い罪で、今後は軽犯罪を中心に審理を行っている裁判所に移行される。

 衣笠社長は「起訴されたのは残念。ただ重罪でなく軽いということで、心配していた事態は免れた。本人が無実を主張しているので、裁判を継続していく」と説明。日本野球機構(NPB)には報告を済ませた。まだ結審していないため、球団の処分も現時点では未定。

 バレンティンはこの日、通常通りに練習を行った。雨のため室内で行われたフリー打撃では中堅を中心にライナー性の当たりを打ち返していた。明るい表情を見せていたが、起訴されたことについては「野球に集中したいと思います」と言葉少なに球場を後にした。

 今回の刑事裁判では出廷の必要がない。離婚訴訟で5月に1週間ほど帰国するが、出廷はシーズン後となるため、今後のプレーに支障はない見通しだ。